【中退しても大丈夫?】デメリットばかりじゃない!学校を中退するリスクについて【アラサーの経験談】

資格取得

こんにちは!磯瑞ひよりです。

高校に限らず、大学などを中退することは、考えられるデメリットが多すぎてなかなか決断しきれないですよね。
しかし実際に高校を中退した筆者の経験を踏まえると、全てデメリットだったわけではありませんでした。

この記事では冷静にデメリットを見つめ直してみることで

  • 自分が許容できるリスクかどうか
  • 周囲の説得ができるかどうか
  • デメリットをカバーする算段がつくかどうか

ということを整理して検討してみましょう。

※中退は、あくまでも卒業が難しいと感じたときの選択肢の一つです。
 卒業できるのであればそれが一番良いので、
 積極的に中退を推奨する記事ではありません。

デメリットを感じなかったこと:大学での4年間

合格したは良いものの、その後の生活がうまくやっていけるか筆者は不安でした。
しかし校風が合っていたのか大学という機関の特色なのか、4年間通して大学生活は楽しく充実したものでした。

自由度の高さ・多様性を受け入れる環境が合っていた

四年制大学、特に文系の大学だととても自由な校風です。
筆者の通っていた大学もその例に漏れず、学生たちの服装を初めとして、時間割の組み方や空き時間の過ごし方もかなり自由度が高かったです。

大学になると高校までの学校とは異なり、幅広い年齢層の学生がいます。
現役で来ている20歳前後の人が一番多いですが、3年次編入などの制度を利用して30代以上の人も珍しくありませんでした。

さらに交換留学制度を採用している大学であれば、国籍も多様になります。
外部から非常勤で講師を招聘していることもあり、パッと見では先生か学生か判断できないということも多いですね。

そのような多様性を受け入れる雰囲気だったため、自分が高校を中退している程度では大して浮きませんでした。

新しくできた友人にカミングアウトしても、反応は「大変だったんだね~」くらいのテンションで終わり、特に変な噂を広められるなんてこともありません。
逆に誰かの個性を悪い方向で噂している人がいても、そんな話にはあまり興味を持たれないということの方が多かったです。

「大切なのは今、これから何をするのか」
というマインドが大学全体に満ちているようでした。

大学生当時の筆者は経済的に余裕が無かったので、思い切ったチャレンジはあまりできませんでしたが、あの雰囲気を大学で味わうことができたのは一生ものの財産だったと思っています。

結果としてフル単、そしてストレートで卒業

基本的に自分の関心のある授業を中心に時間割を組む上、校風も周りの人間関係も相性が良かったので、通学が全く苦ではありませんでした。

高校時代は片道30分の道のりがつらくて仕方なかったのに、乗り換えが3回ある片道1時間の大学通学が問題なかったので、通う先の環境は本当に重要です。

欠席は何回かしましたが単位を落とすほどではなく、受講したすべての授業で無事単位をもらい、留年もすることなく4年間で卒業することができました。

通っている当時も非常に楽しく過ごしていましたし、振り返ってみても恵まれた環境でした。

入学後しばらくしたら自分が高校を中退していることを忘れるくらいでしたが、学位授与式では
「最終学歴が中卒から大卒になった…!」
と感動していました。

受験当時は第一志望校ではありませんでしたが、今では良い大学に入ることができて良かったと思っています。

デメリットを痛感したこと:就職活動

新卒の就活では、同じ学年の人たちが一斉に企業に応募します。
どうしてもふるいにかけられてしまうので、就活が難航する要因になってしまいました。

履歴書を書くたびに「中退」の記入を避けられない

今でこそ履歴書はPCなどで作って印刷したもので受け入れてもらえる企業が増えましたが、筆者の就活当時は「原則は手書き」の風潮がまだ根強く、上質な紙を使った手書き用の白紙の履歴書が就職課に常に置いてありました。

手書きだと企業に応募するたびに自分の学歴を記入するわけですが、基本的に高校の学歴は省略しません。
そうなると「中途退学」と書くことになります。

人によっては30社、40社と応募することになる就活で、他の部分で書き損じることも考えると50回程度は自分が中途退学していると紙に書かなければなりません。
しかも丁寧な字で良い紙に…

大学生活ではあまり気にすることのなかった「中退している事実」を常に突きつけられるのは、ただそれだけでつらいものがありました。

また、ただ書くだけならともかく面接で必ずと言っていいほど突っ込まれます。
「高校中退しているんですね」
と、緊張感あふれる就職面接で突っ込まれます。

ここでうまく答えることができれば「骨のある奴だ」「面白い子じゃないか」的に捉えてもらえて、選考を有利に進められる可能性は大いにありますが、そうでなければ懸念点としてチェックされてしまいます。

もしかしたら書類選考の時点で「中退しているから外す」というようなことも行われているかもしれません。
不採用の際は理由を教えてもらえないことがほとんどですが、書類で落ちるということは紙に書いてあることで面接するに足らないと判断されているので、学歴で判断されている可能性は十分にあるでしょう。

中途採用では経験やスキルなど今できることを重視されるため、新卒のときほど中退は不利な要素にはなりにくいです。
しかし新卒採用は職歴のない若い人材を伸びしろ・ポテンシャルで採用されるものなので、中退していると苦しい就活になるかもしれません。

中退した自分の自信の無さ

ただ淡々と事実として受け止めているだけならよかったのですが、筆者は「自分が中退している」ということに引きずられて自信を失くしてしまっていました。

他ならぬ自分が自分を信じていないので、当然面接でもそれはにじみ出ていたと思います。
焦りや緊張も相まって、なかなか最終面接に進めないと悩んでいた時期もありました。

改めて大学の就職課の方に面接練習をさせてもらって、フィードバックを受ける中で
「自信の無さが見える」
と言われてしまいました。

中退している事実のせいで自信が持てなくてうまく話せないし、うまく話そうとしてぎこちなくなってしまう。
実際に自信を持てれば一番良いですが、すぐには難しかったのでせめて面接で自信を持っているように見えるように練習と対策を重ねました。

そうすると選考の進み具合が少しずつ良くなっていきました。
しかし刻一刻と企業の採用活動が終わってしまう新卒の就活で、自信の無さ故に時間を大幅にロスしてしまったことは痛かったです。

早く終わらせたくて妥協してしまった

なんとか1社から内定をもらったとき、とても嬉しかったですし、同時に安心してしまいました。

「もう就活したくない」

そんな気持ちになっていました。

まだ採用活動を続けている企業は多かった時期でしたが、すでに応募している企業のみで就活を終わらせてしまったのです。

もう「中途退学」の文字を、履歴書に書きたくありませんでした。
もう自信のない自分を隠して、ハッタリで面接に臨みたくありませんでした。

今思えば非常にもったいない事をしてしまいました。
1社の内定で就活から逃げ出してしまい、一生に一度の新卒ブランドを有意義に使えなかったのです。

つらくてもあと少し頑張っておけばよかった、と未だに後悔しています。

デメリットを補うために必要なこと

就職活動では重くのしかかってくる中退の事実ですが、補うためにはいくつか必要なものがあります。
ここでは環境・思考・資格について解説していきます。

環境:自分に合う環境についてよく考える

中退してしまった(あるいは真剣に検討するほど)ということは、今自分が置かれている環境が自分に合っていないということです。

自分に全く問題が無いわけではないかもしれませんが、多くの場合が自分がそのコミュニティと相性が悪いから、リスクを取ってでも中退しようと考えるのです。

冷静に今の環境と、自分の求めるものを紙に書いたりして見つめ直してみましょう。
自分の抱えている問題で解決できるなら中退しなくても済むかもしれないし、やっぱり環境が合っていないとなれば次の学校や職場には何を求めるのか、見失うことなく検討することができます。

  • 自分にある程度裁量がある方がいい/考えるより手を動かしたいからある程度マニュアル化されていてほしい
  • 静かに作業したい/ワイワイ楽しく作業したい
  • 一人で色々な分野の作業をしたい/専門分野のことだけ作業したい etc…

例を挙げるとキリがないほど、人によって好みは異なります。

次の所属先で伸び伸びと個性を発揮できるように、しっかりと求めるものや自分に合う環境を検討しましょう。

思考:「中退している」という事実に引きずられすぎない・乗り越える

自分で自分の足を引っ張ってしまうのが、マイナス思考による自信喪失です。

周りは自分が思っているほど自分の学歴に興味はないし、中退していたからってその後輝いていれば全く問題はありません。

自分だけでこのマイナス思考から抜け出すのは難易度が高めなので、信頼できる人に相談したり、尊敬する人に助言を求めたりしてみましょう。

少し時間がかかるかもしれないですが、ふとした瞬間に「あ、大丈夫だ」となったりします。

資格:能力を示すための資格を取得する

最後になってしまいましたが、一番初めに検討するべきなのかこの資格についてです。

高校を中退するとなったら、大学に進学したい時に取れる選択肢がいくつかあります。

  • 転校して転校先で高校を卒業する
  • 定時制もしくは通信制で高校を卒業する
  • 高校卒業程度認定試験で認定を受ける(あくまで認定のため、高卒にはならない)

筆者は3つ目の高卒認定の取得から大学受験を目指しましたが、自分に合った方法はそれぞれ違いますのでよく検討しましょう。

実際に筆者も定時制高校に見学に行ったり、通信制高校の資料を請求したりもしました。
結果的に高卒認定を選んだのは、途中まで単位が取得できていて高卒認定の受験科目が少なかったこと、費用がもっとも安価だったことが理由です。

しかし高卒認定は高校卒業程度の学力の証明であって、高校を卒業したという証明ではありませんので、その後大学などを卒業しなければ学歴は中卒のままです。
その点だけ注意して、比較検討してみてください。

高卒認定以外にも、中退した後のことを考えて資格取得に挑戦しても良いでしょう。
資格についてはこちら↓

まとめ

  • 自分に合った環境に身を置ければ、デメリットを感じないし快適に過ごせる
  • 新卒採用の就活は、自信を持てないと苦しいものがある
  • 自分にとって良い環境について見つめ直す
  • マイナス思考から抜け出す
  • 補うために必要な資格を確認して取得する

卒業できるのであればそれが一番良いですが、難しいときはよく調査して比較検討してみましょう。

この記事を参考に、自分の今後の身の振り方を考えてみてくださいね。

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